2007年3月29日 (木)

来期の予想数字を使うスクリーニングは要注意!

『会社四季報CD‐ROM』編集部です。

先日、サポート・デスクに来期の予想PERを連結と単独を同時表示させるとおかしくなる」というご質問をいただきました。

具体的には以下のようなスクリーニングを行ったときです。

20070329_1
※画像をクリックすると拡大します

これは件数検索をクリックした後の画面ですが、

件数は、
連結・予想PER(倍)が3265件、
単独・来期予想PER(倍)は634件です。

しかし、件数計は「0」になっています。

このまま表示すると「設定された条件に合致する会社はありません。」とメッセージが出てきます。

なぜ、このようなことが起こるのでしょうか?

『会社四季報CD‐ROM』のスクリーニングでは、スクリーニング項目を使って計算した場合、データが存在せずに計算できない会社を除外します。

すべて「エラー」にして表示するというやり方もあるのですが、
「データがないためなのか」、「計算で不都合が生じるためなのか」を区別する必要があると考え、このような仕様にしています。

例えば、連結予想PERは株価÷予想連結1株益で計算しますが、予想連結1株益が「ゼロ」でエラーになるのか、連結決算を行っていなくてデータがないのでエラーになるのかでは大きな違いがあります。

そこで、『会社四季報CD‐ROM』では、データが存在せずに計算できないケースは除外しています。
(ちなみに株価の「-」はゼロ扱いです)

この仕様をご理解いただいた上で予想数字についてご説明します。

『会社四季報』では、連結を実施している会社は単独の来期数字は予想しません。

2007年2集春号の3月決算会社を例にあげると以下のようになります。

今期:2007年3月期
来期:2008年3月期

ここで、連結実施会社は来期(2008年3月期)の単独予想を行わないので、単独の来期予想データが存在しません。
逆に単独のみ実施している会社は連結の来期予想データがありません(単独のみ実施会社は今期もありませんが・・・)。

さらに、「スクリーニング条件式の関係」が「AND」になっています。
両方の条件式を満たす会社を選ぼうとしているのですが、来期予想PERを連結と単独同時に計算できる会社は存在しません。

そのため、該当件数がゼロという結果になります。

解決策としては、「OR」を使うというやり方があります。
先ほどのスクリーニングで「スクリーニング条件式の関係」を「OR」に修正してみます。

20070329_2

このようにすると、いずれかの条件式に該当する会社が出てきます。
件数計が「3899」になっていることをご確認ください。

ただし、このスクリーニングをそのまま使うのはよくありません。
予想PERは、「株価がゼロ超」、「予想1株益がゼロ超」、などの条件値設定をする必要があります。

こうした点をふまえて連結・単独を同時に表示する来期・予想PERのスクリーニングをお作りください。

このスクリーニングについては、来週にでもご説明する予定です。

(『会社四季報CD‐ROM』編集部 岸本)

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コメント

お取り上げありがとうございます。

元々お尋ねしたこのPERの計算はFAQのSD005が関連いたしますが、そもそもそのPER計算式を元に抽出を行いたいわけではなく、『その他の式で抽出してデータがあれば参考に添えてみたい』というのがニーズで、条件式のデータ無しや演算エラーで表示がおかしくとも、それは全く構わないというものでした。
あとは、追加した引っかかるPER等の演算式が条件から実質的に除外出来れば問題ないと思います。
(割り切りの方法例を末尾記載)

ところが、本スクリーニング仕様のために記事の通りになってしまいます。
そして、「スクリーニング条件式の関係」から該当の条件式番号を除いたものは、論理的には苦し紛れにORを用いて表示させた場合と同じになるべきところが、仕様上内部で基本抽出のANDとして残った形となります。

この抽出ロジックはその他今期、前期の演算でもいずれかにデータが無いとはじかれてしまいますので、このPER計算ではタイトルに書かれた「来期」に限った話ではなく、さらに連結と単独の条件が加わって非常に煩雑です。
元々PERが計算できるかどうかを問うたわけで無い抽出条件の結果に欠落を生じさせるということであり、たとえば元々の抽出条件に単純に今期、前期と連結、単独の1株益の4つの組み合わせのPER式を加えた場合、元々の抽出件数に比べては減少するものの、それなりの件数が出てしまうために漏れていることに全く気付きません。
したがって、意図せぬ抽出がなされてしまうこういうことが起こることに注意せねばならない仕様です。

そこで、苦し紛れの割り切りとして、元々の抽出条件に来期、今期、前期と連結、単独の1株益の6つの組み合わせのPER式を作成し、それらのORとその他元々の抽出式とのANDで入力しますと、外れる銘柄が無くなるといいますか、PER条件式の影響を全く受けません。
もちろん、表示させるかどうかは必要に応じてチェックの有無で設定すれば済みます。
差し詰め6つの式は、互いに来期、今期、前期と連結、単独がデータ無しにより排他となる仕様を回避する(何らかのデータのあるものは全て対象とする)ためのダミー抽出式と言えると思います。
これにより、他の式で抽出した銘柄に表示させられるPERの表示こそがユーザニーズであり、元々FAQのSD005を尋ねられた方の本質ではないかと思います。

いずれにしましても、「仕様上除外される理由」につきまして、特に「スクリーニング条件式の関係」から該当の条件式番号を除いた場合にも除外されないところは、ユーザニーズと合致しないケースがあると思われます。