『会社四季報CD‐ROM』編集部です。
今日は、営業キャッシュフロー(CF)を使ったスクリーニングをご紹介します。
営業CFは「マイナスだと本業の資金繰りが厳しい」といった見方をします。
資金繰りを見るのに役立ちますが、他の項目と組み合わせることでさらにさまざまなことが見えてきます。
例えば、当期利益が黒字なのに営業CFがマイナスの場合もその一例です。
こうした会社は売上債権か棚卸資産が急増していることが多く、黒字決算にも関わらず資金繰りが悪化している危険性があります。
表面上は利益が出ていますので、PERやROEは計算できます。
(さらに、いい数字であることが少なくありません)
多くの個人投資家はキャッシュフロー情報を見ることもなく、PERやROEがいい数字だと安心するのですが、
実はいきなり倒産するような会社にこのパターンが少なくありません。
少し、古いですが、こちらをご覧ください。
サリ 2003年9月30日会社更生法申請
http://www.toyokeizai.co.jp/mag/special/2003tousan/extra07.html
ムービーテレビジョン 2004年3月1日民事再生法申請
http://www.toyokeizai.co.jp/mag/special/2003tousan/extra09.html
東北エンタープライズ 2004年5月31日民事再生法申請
http://www.toyokeizai.co.jp/mag/special/2003tousan/extra10.html
こうした例を見ていただければ、当期利益が黒字で営業CFがマイナスの会社は要注意ということがおわかりになると思います。
ということで、前置きが長くなりましたが、今日は2期連続で当期利益が黒字で営業キャッシュフローがマイナスの会社のスクリーニングをご紹介します。