有利子負債ゼロのスクリーニング
『会社四季報CD‐ROM』編集部です。
しばらく、本のサポート情報ばかりになってしまったので、
今日は普通のスクリーニングをご紹介します。
先日、ご紹介した借入金のスクリーニングはかなりのアクセス数となっていました。
(実は発売前でバタバタしていて苦し紛れに作ったスクリーニングだったんですが・・・)
また、お問い合わせメールなどを見ていても皆さんかなり注目されていることがわかりました。
量的緩和の解除で、有利子負債の多い会社は今後負担が重くなることも予想され、逆に少ない会社に注目が集まっているようです。
そこで、今日は有利子負債ゼロのスクリーニングをご紹介します。
まずは結果を見てみましょう。
まず、有利子負債の定義ですが、以下の通りです。
有利子負債は、支払利息の生じる負債の合計を示します。短期借入金、長期借入金、新株予約権付社債が含まれます。SEC方式の会社の場合、短期債務、長期債務も含みます。受取手形割引高、社内預金は算入していません。
(ヘルプファイルから抜粋。詳しくはキーワードで有利子負債を検索してください)
『会社四季報CD‐ROM』では、有利子負債がゼロの会社は「‐」となっています。
この「‐」は他にもいろいろ使われていますが、基本的な意味は該当がないことを示します。
有利子負債の該当がないというのは、上記の有利子負債を構成する各項目(短期借入金など)が決算短信に存在しないということです。
ただ、中には、金額が小さくて「その他」として表示されているケースもありますので、必ずゼロというわけではありません。
注意が必要なのが、連結決算を実施していない会社は「‐」になっているということです。
これは、スクリーニングの際に、別項目で連結決算実施会社のみを表示させるようにします。
あと、「数字がゼロになっている会社との違いは何か?」というお問い合わせもよくいただきます。
数字がゼロになっている会社は、
- 100万円に満たないものを切り捨ててゼロになっているケース
(有利子負債が89万円など) - 決算短信で借入金などがゼロとなっているケース
(今回の該当2社はこちらでした)
の2通りのパターンです。
今回はこの「ゼロ」の会社も同時に表示させる方法をご紹介します。
では、始めましょう。
- 「スクリーニング」ボタンをクリックします。
- 「スクリーニング条件の選択」から「新規(N)」をクリックします。
- 「条件式追加(A)」をクリックします。
- 「一般連結・貸借対照表等」→「連・有利子負債」→「前期本決算(-1)」を選んで「↑追加(A)」をクリックします。演算子を「=」、条件値を「-」にして「OK」を押します。
- 「No.」の「2」を選んで「条件式追加(A)」をクリックします。
「一般連結・貸借対照表等」→「連・有利子負債」→「前期本決算(-1)」を選んで「↑追加(A)」をクリックします。演算子を「=」、条件値を「0」にして「OK」を押します。 - 「No.」の「3」を選んで「条件式追加(A)」をクリックします。
「一般連結・貸借対照表等」→「連結・決算期」→「前期本決算(-1)」を選んで「↑追加(A)」をクリックします。 - 「No.」の「4」を選んで「条件式追加(A)」をクリックします。
「一般連結・貸借対照表等」→「連結・決算月数」→「前期本決算(-1)」を選んで「↑追加(A)」をクリックします。演算子を「>」、条件値を「0」にして「OK」を押します。 - スクリーニング条件の設定画面に戻ります。
- スクリーニング条件式の関係で「1 AND 2」を「(1 OR 2)」に修正します(ここは半角ですので気をつけてください)。これで「-」と「0」の両方が表示されます。
続いて「件数検索」をクリックすると該当件数が表示されます。 - 「対象会社指定」画面で「既存グループ」→「業種(大分類)」→「一般事業会社」を選び「表示(V)」を押します。
- 「表示社数の選択」画面で「OK」を押します。すると結果が表示されます。
●ワンポイント
結果画面には「連・有利子負債(-1)」が2回表示されています。それぞれ条件値を設定したためで条件式としては2つとも必要です。しかし、結果表示では1つあれば十分です。
そのようなときには、スクリーニング条件の設定画面(9、10)で2つある「連・有利子負債(-1)」のどちらか1つの「表示」チェックを外すことにより非表示になります。
●有利子負債ゼロはいい会社なのか?
さて、有利子負債ゼロは必ずしもいい会社というわけではありません。
有利子負債ゼロの会社は株主資本が非常に厚い会社が多いですが、これは株主に対して、大きな配分の責任が生じることを意味します。
一般に株主資本の方が有利子負債より調達コストは高いと言われます。きちんと利払いが約束されている借入金や社債などよりリスクの高い株主の方が高いリターンを求めるのは当然のことです。
このため、重い負担の株主資本ではなく、負債で資金調達するほど、実は会社の負担は軽く企業価値は高まるとされます。
ただし、これが行き過ぎて負債が過剰になると今度は倒産の可能性も高くなります。
ほどほどが大切ということです。
例えば、トヨタ自動車のここ数年の連結財務データを見ると有利子負債は株主資本より若干低めになっています。
(詳しくは財務詳細画面をご覧ください)
トヨタは設備投資が1兆円を超えるというお化けみたいな会社ですが、その費用の多くは借入金でまかなっています。
1兆円以上の純利益をあげる会社ですからキャッシュは潤沢です。
しかし、あえて借入金で設備投資を行うことにより、積み上がる一方の株主資本とのバランスをとり、トータルでの企業価値向上を目指していると考えられます。
(もう一つ株主資本を減少させるために自己株買いを積極的に進めています)
株主資本と有利子負債のバランスがどれくらいがよいのかはなかなか難しいところですが、少なくともグローバルに活躍している会社では、かなり意識していることは間違いないです。
有利子負債ゼロが必ずしも優良企業の証でないことは十分認識しておいた方がよいでしょう。
(『会社四季報CD‐ROM』編集部 岸本)









上記7.の
演算子を「>」、条件値を「0」 の設定が行われていないようです。
これを指定しないと、連結決算を行っていない会社も表示されますのでこのような表示になります。
ご確認ください。
※各画像はクリックすると拡大します。
投稿: 『会社四季報CD‐ROM』 | 2006年4月 3日 (月) 12:53
何度やっても、該当件数:1124件、表示社数:971件になってしまいます。上記説明が間違っているということはないのでしょうか??
投稿: うまくいかない | 2006年4月 2日 (日) 19:21